痛みの原因は様々ありますが、不定愁訴と呼ばれる違和感や不調には、｢背骨｣と｢筋肉｣への対策がとても重要になります。背骨と筋肉がなぜ重要なのかを解説いたします。
背骨と筋肉の関係
あなたは、不定愁訴という言葉を聞いた事がありますか？はっきりとした原因や異常はないけれど、肩や腰が痛い、疲労感が取れない、足がむくむ、頭痛や不眠が続いているなどの症状を感じる状態を指します。この不定愁訴に対して、背骨のゆがみと深層筋の筋肉の緊張が深く関わっていると言われており、背骨と筋肉はとても重要と評価されています。
人が痛みを感じるときは、主に2つに分かれていて、1つは筋肉がバランスを崩していて発痛物質が蓄積されたり、筋肉に炎症が起きているときです。もう1つは、自律神経のバランスが悪くて、痛みを感じるときで、この場合は体のいろいろなところで症状が出てきます。
背骨と筋肉は、お互いがいい状態でいられるように支えあっていて、このバランスによって人の体も支えられています。背骨がゆがんだり、筋肉の調子が悪いと、お互いに悪影響を与えて、それが痛みとなって現れます。
自律神経は、脳から背骨の隙間を通って、血管や心臓、肺、腸につながっていて私たちの生命を維持しています。ゆがんだ背骨や硬くなった筋肉が自律神経を圧迫することで、血流が悪くなったり、酸素が十分に供給されずに回復が遅れることにつながります。
そのためには背骨と筋肉へのアプローチは必須となります。
背骨と筋肉を整える３つのメリット
１．症状の直接的緩和
不定愁訴の原因には、背骨のゆがみと筋肉のバランスの崩れが大きくかかわっています。
正常な状態でしたら、体重は骨の上に乗ってきて、筋肉には余計な負担がかからないようにできています。しかし例えば、高齢の方で背中が丸くなっている方をお見掛けしますが、このような姿勢でいると、体重のほとんどを背骨で支えられずに、直接筋肉に負担がかかります。頭の重さは、成人で5～6キロくらいあると言われているので、腰に5～6キロの重りをぶら下げて生活しているようなものです。
そんなことを毎日していたら当然腰が悪くもなりますし、肩や首にも影響が出てきます。
また、若い人たちでもデスクワークなどが続いて猫背と呼ばれる、背骨が丸くなって姿勢が崩れることで背中周りの筋肉が緊張して肩や首の痛みにつながったり、その状態を放置していると、四十肩、五十肩という症状も出てきてしまいます。
腰に関しても腰が反ったり曲がったりしてしまい、痺れやヘルニアというような症状につながることもあります。
背骨が理想的な状態であれば、背骨は衝撃に耐えるクッションの役割も果たしてくれるため体にかかるあらゆる衝撃にたいして柔軟に耐えることができ、痛みの出現への対策ができます。
2．回復力の向上
背骨は頚椎が７個、胸椎が12個、腰椎が5個、縦一列に並んでいます。その一つ一つの背骨の中心を神経の束が通っています。脳から出ている神経は、この背骨の穴を通ることによって守られています。しかし何らかの理由で背骨がゆがむと、この神経にも影響が出る可能性があり、情報の伝達が正しくできなくなるため、体の機能をうまく使えない状況も起こりえるのです。背骨のゆがみを整えることで、本来の機能が正しく使えるようになり、その結果、姿勢の改善、ケガのしにくい体が維持されたり、仮にケガをしても回復力の早い体になり、スポーツをしている方だとパフォーマンスが高い状態を維持できるというメリットもあります。
3.疲れにくい体になる
姿勢が良い状態というのは、体全体の機能的バランスが保たれている状態を指します。効率よく筋肉が使えている状態なので、体が軽く感じられ、運動していても筋肉にかかる負荷が減り、体力を余計に消耗しなくても済みます。矯正を受けた直後には、「体が軽くなった」とか「動かしやすくなった」とお聞きすることが多いです。これはまさに今まで筋肉にかかっていた余計な負担が取れた証拠で、痛みや疲れを感じにくい体になることを意味しています。背骨が整うと血液の流れもスムーズになり、そのため仮にケガをしてもそのケガの治りが早くなる、異常が見つかってもすぐに回復すると言った状態も作ることができます。
背骨と筋肉を大切に
人の体は、日々の出来事や体の使い方により癖づけられていきます。仮に背骨や筋肉に異常があり、そのままにしておくと不定愁訴が起きるだけでなく、心身の不調にも繋がります。
今ご自分の体の不調にしっかりと向き合って何か不調はないか？どこか痛む場所がないか？また以前の自分の体と比べてみてどうか？しっかり感じ取って体へのケアに繋げていただくことをお勧めいたします。
筋肉だけにアプローチするのでは無くて背骨にもアプローチする。
マッサージだけでは背骨は整いません。
矯正だけも筋肉が整いません。
両方へのアプローチが必要です。
ぜひこの機会に、背骨と筋肉を整えてください。
